KBCラジオ(九州朝日放送)Morning Waveで特定秘密保護法について語る
本日2014年7月29日午前7時15分から7時24分まで、KBCラジオ(九州朝日放送)の番組Morning Wave内の「ニュース・クローズアップ」に電話出演し、特定秘密保護法について語りました。その内容を活字(台本のようなかたち)で掲載します。
KBCラジオ(九州朝日放送)Morning Wave
7/29(火)7:15~7:24『ニュース・クローズアップ
パーソナリティは林田まみこさん
ここからは「ニュース・クローズアップ」。気になるニュースにスポットを当てます。今朝は、「特定秘密保護法案の現状と課題」にクローズアップ!この問題に詳しいジャーナリスト 林 克明(まさあき)さんです。おはようございます!
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【林田】現在、施行に向けて動き始めた特定秘密保護法ですが、改めてどのような内容なのか教えてください。(法の内容の整理)
【林】この法案は、日本の1,安全保障、2、外交、3、スパイ防止、3テロ活動防止、に関する情報のうち「特に秘匿することが必要であるもの」を「特定秘密」として指定し、取扱者の適性評価の実施や漏えいした場合、漏洩しなくても情報を得ようとした場合の罰則などを定めたもので、昨年12月に成立し、1年以内に施行されることになっています。
【林田】特定秘密保護法に関しては、色々な意見があるようですが、どのような点で声が上がっているのでしょうか?(問題点や課題の整理)
【林】全国各地で批判や不安の声がひろがっています。実は3月に、私を含む43人のフリーランス表現者(編集者・ライター・ジャーナリスト・写真家・映画監督など)が、秘密保護法の違憲確認と差し止めを請求する裁判を提起しました。
ほかにも静岡、横浜で集団訴訟が起き、全国に裁判が広がるかもしれません。そして日本中で今も反対運動がおきています。なぜならば…、秘密保護法は、かつて軍国主義を推進し無謀な戦争を起こし、日本を破滅させる原動力になった治安維持法と軍機保護法を足したような内容だからです。
① 「秘密は秘密」ということで何が秘密か普通のひとはわからない。
② 犯罪が実行されなくても、共謀罪、独立教唆などで罰せられる。(例)インターネットで「これ調べましょうよ」と私が誰かに言っても、その人がめんどくさいから何もしようとしなかったとしましょう。もしその情報が特定秘密に指定されて、電話やメールでのやり取りが残っていたり誰かが供述したら、何もしていないのに逮捕され罰せられる可能性があります。
③ 秘密情報は裁判にだされないので、裁判が不可能もしくは秘密裁判。何を具体的におかしたのか本人がわからないうちに最高で懲役10年。
④ チェックする第三者機関がなし。特定秘密の指定に「まった」をかける制度なしなので行政機関の100%自由。国民に知られたら困るものを全部特定秘密に指定できる。
【林田】先週24日、政府が特定秘密保護法の運用基準などの素案に対するパブリックコメントを始めましたね。
【林】素案は外部有識者の意見を参考にまとめられた。疑惑がはれるどころか、危ない法律だとより明確になりました。なぜなら・・・・
① 閣府に「独立公文書管理監」「情報保全観察室」を設けるとした。⇒身内につくってどうするの?
② 「独立公文書管理監」が秘密指定解除や資料提出を求められるけれど、大臣が「安全保障に支障をきたす」といえば、ハイそれまで。また不都合な情報が秘密指定されたという内部通報制度はあるが、各省庁は情報の開示を拒否できます。
チェックが効かない。つまり最初からブレーキを設計しない暴走車を市場で販売するようなもの。したがって今回のパブコメは、手順を踏み、国民の意見もきいたというアリバイづくりとしか言いようがありません。それでもコメントを寄せて自分の意見を伝えたほうがいい。(募集は8月24日までの32日間)
【林田】施行に向け、今後、どうなるのでしょうか?
【林】本当に施行できるのか疑問ばかりですが、政府は強行しようとするのでしょう。違憲訴訟がもっと広がるかもしれないし、反対運動は活発化するでしょう。安倍政権が力を入れた集団的自衛権行使容認とセットの特定秘密保護法は、逆に政権の命取りになる可能性があると思います。
大切なことは、特定秘密保護法は法律であり、法律は国会議員の過半数で廃止にできること。つまり一度成立してしたからといって、諦める必要がないのです。
ありがとうございました!
今朝は、ジャーナリスト 林 克明(まさあき)さんにお話を伺いました。
以上、「ニュース・クローズアップ」でした。
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明日7月30日(水)秘密保護法は違憲! 7・30大集会
文京区民センター3階集会室
夜7時開始
文京区民センター(地下鉄「春日」「後楽園」JR「水道橋」
http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1754
主催:秘密保護法違憲フリーランス訴訟原告団
参加費:無料
第1部 秘密保護法違憲訴訟の現状
(1)東京訴訟 山下幸夫弁護士
(2)横浜訴訟 弁護士もしくは原告
(3)静岡訴訟 藤森克美弁護士
第2部 私たちは舞台から秘密保護法廃止を目指します
(1)演劇『それは秘密です。』
木原未緒さん
(2)ミュージカル『THE SECRET GARDEN ―嘘の中にある真実―』
石村淳二さん、ほか
第3部 秘密保護法が取材に与える悪影響
(1)自衛隊取材 三宅勝久さん
(2)警察取材 佐藤裕一さん
(3)原発取材 木野龍逸さん
(4)戦争取材 林克明
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