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2014年2月 8日 (土)

1%の支配層に対決し99%の普通人を助ける政策をとる都知事候補を選ぶ。

「あの人たち、生活に困らないからでしょ?」と50代の女性が昨日言った。「あの人たち」とは吉永小百合さんら、細川護煕候補を応援する文化人のことだ。もちろん、生活の大変な人も含まれていることや、脱原発が重大テーマであることを百も承知のうえで、ふっと漏れた本音である。自然に漏れたこの一言を聞いて、この一文を書き自分の考えをまとめようと思った。

1%の支配層にとって宇都宮都知事誕生阻止は最重要課題

 今回の都知事選挙に関しては、様々な情報や憶測あるいは意見が飛び交ってきたが、確実に言えるのは、この国の支配層にとって宇都宮健児都知事の誕生は絶対に阻止しなければならない、ということだ。これは間違いないだろう。

 彼の場合は、懐柔策も通用せず、貧困問題改善や零細企業、社会福祉の向上を目指して政策を実行しようとするだろうし、その潮流が全国に拡大したら、いまの体制を維持しようとする人たちには、とんでもないことになる。

 支配層とその駒である安倍政権にとって、今回の選挙でプラスになる材料はほとんどない。敵側が分裂してくれることを願っていた。

 実際、脱原発をとなえるもう一人の細川護煕氏が立候補することによって、脱原発の運動に参加したり強い関心を持つ人々は二手に分かれた。

□1%の範囲内での政界再編

 小泉純一郎氏が細川氏を推すということは、①中央の政界再編がらみであることは間違いない。それを狙っての細川擁立だ。加えて、②宇都宮つぶし、というもう一つの目的もあるに違いない。

 支配者・大金持ちを象徴的に1%と表現するが、そのなかには見えない本当の支配層01%と目に見える支配層09%と一応私は分けている。目に見える0.9%とは、安倍政権の重鎮であり、経団連トップ・・という面々のことであり、01%の傀儡であり執行機関のようなものだ。

 現実に権力を執行している09%にとっては、小泉&細川コンビの勝利は痛いだろうが、その上の01%にとっては痛くもかゆくもなく、コントロール可能だと思う。

 選挙後に進むかもしれない中央での政界再編は、1%とその周囲の範囲内で行われることになるだろう。一見すると99%の一定割合を含めるかに見えるだろうが、本質的には、1%とその周辺を潤す政界再編になると私は予測する。

□細川VS宇都宮は階級対立

 問題は、宇都宮支持派と細川支持派の対立である。それには二つある。第一は、巷間言われているように、脱原発をめぐりどちらを支持するかという問題である。第二は、階級対立的様相が見えることだ。

 原発に関しては、両派とも脱原発だから同じである。階級的には中産階級(文化人や一部のインテリも含む)が細川氏を支持し、労働者階級は宇都宮氏を支持している。もちろん、貧しい人や労働者階級でも細川氏を支持している人もそれなりいいるが、それは生活の相当部分を脱原発運動に費やしている人たちだ。

 しかし基本は、中産階級VS労働者階級のようになっていると思う。今回の選挙で初めて私は「階級」というものを意識(自覚)した。私自身は、貧乏人(下の上と中の下の境目)なので政策・体質・方向性など、どれをとっても宇都宮派である。

 舛添候補・田母神候補・細川候補らには、生活再建はあまり期待できない。

 そんなことを考えている昨日、この記事の冒頭の「あの人たち、生活に困らないからでしょ」一言が、私の内部の何かを刺激した。ま、貧乏人・被差別労働者(非正規)の怒りというものでしょうか。貧乏人のヒガミととらえてもらっても、当たらずとも遠からず。

□若者の関心

 これに関連して、若い人たちで政治や選挙に関心をもつひとたちが増えているのがわかるが、これは非正規労働が拡大し、派遣法改悪などで一層拡大し、生活がかかっている。

 加えて、安倍政権の準戦時体制づくりとも思える政策を見ていると、へたすると自分たちが戦場い送られるのではないかという直感的な危機感を持つようになったからかもしれない。

 実際、自衛隊を世界中のどこにでも出せるようになれば、自衛官に応募する人は激減し、その穴を埋めるために貧困層の若者が入隊せざるを得なくなるだろう。実際にアメリカはそのようになっている。

□二度の国政選挙と都知事選でなぜ脱原発派が負けたか

 自分自身の生活を見ても、周囲を見ても、生活再建と雇用安定・社会福祉充実という身を守る政策が最重要課題だと言える。4月からの消費税増税を控え、ほんとうにみんな大変なのである。

加えて安倍政権の暴走ストップだ。

 実際に多くの人が、景気・雇用・福祉などを重要な争点と考えている。ところが、直近の二つの国政選挙でリベラル派は脱原発を最大争点として選挙運動をした。12年衆院選、13年参院選、そして前回12年の東京都知事選。これら大型選挙で、脱原発を唱える人が圧倒的多数なのに、脱原発派が敗北した。

 なかには「なぜ?」と疑問にもち悔しがるひともいるけれど、私は先の三つの選挙の敗北は不思議だと思わなかった(悔しかったが)

 なぜなら人びとの望みと、脱原発の運動にかかわる人の意識に大きなギャップがあるからだ。脱原発はものすごく大切だが、その1点が選挙の争点だと納得する人は、本当に少ないと思う。

□地に足を付けた活動

 人びとがそれを求めているのだから、生活が第一。こういう地道な活動が必要なのだと思う。もちろん、脱原発は大変重要な課題だ。これまで3回チェルノブイリ周辺を取材してきて、25年後の福島を見るようで私は危機感をもっている。

 しかし同時に、生活再建を最優先に旗をかかげる政治が必要だし、東京都知事選でもそれは言える。

 突拍子もない首長、派手なパフォーマンスを繰り広げる首長、有名人の首長もいらない。地に足をつけた地道な政治がほしい。

……とこのようなことを考えているが、いま書いた内容を頭で整理し、この原稿の「保存」ボタンを押したあと、それに従って行動し、仕事していく。

 

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