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2013年6月13日 (木)

「ニューイングランドから日本社会を見る」6月15日アライ=ヒロユキ氏講演

 毎月第三土曜日の午後に主催している「草の実アカデミー」の次回6月15日(土)2時~4時45分は、いつもとは少し趣が違うと思う。通常は、ジャーナリストや活動家などが中心だが、今回は美術批評家のアライ=ヒロユキさん。スクリーンに写真をうつしながら、話す「ニューイングランド紀行」となる。こういうアプローチも大切だと思うので、ここに公開し、みなさんに参加を呼び掛けたい。

アメリカの北東部ニューイングランド地方は、イギリスからの植民者が最初に拠点を置いた地域であり、先住民が最初に侵略にさらされた場所である。アメリカという国家の発祥地ともいえる土地だ。

 それから、およそ390年、美術批評や文化社会批評を仕事にするアライ=ヒロユキさんがニューイングランド地方(およびアメリカ東部)を旅した。

 ここは、19世紀後半から広がった大量消費社会とは違った生活を保ちつづけ、地域に根ざした自治、タウンミーティングが息づいているという。イラク反戦決議を地元で牽引しながらも、昔ながらの家具を作り続けている職人。スピリチャルな調和をその場に生み出すハーブガーデン。

 フリカ移民のコミュニティが時代に合わせて変わりながらも、守り続けている魂と絆。反骨の随筆家ソローや『アンクル・トムの小屋』を執筆したストウら文学者や思想家の足跡。数世紀前の佇まいを残す街並み・・・と現地を旅する中で、持続可能性とラディカルな民主主義の両立を感じたとアライさんは言う。

 エコ・自治・自由・土地・・・というと西海岸の先進的な変革のエネルギーにも通じるのか? とアライさんに聞いてみると、

「たとえばカルフォルニアのヒッピー的文化とは違んですよね」

――ひとことでいうと、その違いは?

「日常生活そのものの中に、受け継がれ、根づいている、という感じですかね・・」

 日本にも土地とむすびついて日常生活から社会を変える動きはあるのだろうか? ふだんから、美術・アート批評的な観点から世の中を見ているアライ=ヒロユキさんによる「ニューイングランドから日本を考える」試みである。

 しゃべる“紀行文”のような感じの会になると思う。写真もスクリーンで見る予定。今回はいつもと少し違う草の実アカデミーになるかもしれない。

                               (林克明)

◇講師のアライ=ヒロユキさんからメッセージ

 ニューイングランド文化とはどのようなものか。さらに、その果実のひとつであるコミューン、エコビレッジはいまどうなっているのか。半独立国ともいうべきネイティブ・アメリカンのイロコイ連邦の有機農法についてもレポートします。

 豊かな自然や古色あふれる街並みを写した膨大な写真、さらに西アフリカ・カーボベルデの移民文化、特に音楽も紹介します。開かれた公共性には、自由の尊重による多文化共存と草の根の民主主義が不可欠です。日本社会の問題点と照らし合わせながら、その点もお話ししたいと思っています。

【アライ=ヒロユキさん経歴】

1965年生まれ。美術・文化社会批評。美術、社会思想、サブカルチャーなどをフィールドに、雑誌、新聞、ポータルサイト、展覧会図録などに執筆。

主な寄稿先に、『週刊金曜日』『月刊社会民主』(連載「アートと公共性」)『社会新報』『しんぶん赤旗』『オルタナ』『昭和40年男』『琉球新報』『月刊美術』ほか。著書に『宇宙戦艦ヤマトと70年代ニッポン』(2010年、社会評論社)、共著に『エヴァンゲリオン深層解読ノート』(1997年、大和書房)、ほか。

NPO法人アート農園理事。東北芸術工科大学、美学校、PARC自由学校、美術館などで講義/講演も行う。http://homepage3.nifty.com/isegoria/

最新刊『ニューイングランド紀行 アメリカ東部・共生の道』繊研新聞社

(当日会場に持ち込んでもらいます)

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草の実アカデミー

ブログhttp://kusanomi.cocolog-nifty.com/blog/

E-mail kusanomi@notnet.jp

日時:615日 午後130分開場、2時開始 445分終了

場所:文京区アカデミー音羽 学習室

A

   東京都文京区大塚5-40-15・有楽町線護国寺駅(出口1)より徒歩2

地図:

http://www.city.bunkyo.lg.jp/gmap/detail.php?id=1993

資料代 500円(会員無料)

※終了後、懇親会あり

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