検察幹部と大マスコミ(司法記者クラブ)
政権交代もあって、世の中少しずつ変わりつつある。そのなかで動きが最も立ち遅れているのはテレビ(特に地上波)と大新聞ではないか。こんな声をあちこちで聞く。とりわけ今問題になっている小沢問題で検察による関係者逮捕だ。ここでも、大手マスコミの報道と記者クラブが、民衆の前に大きく立ちはだかっているといっていいだろう。
◇小沢問題は何も明らかになっていない
テレビと新聞は、小沢=悪と大キャンペーンをはって世論を刺激している。テレビのコメンテーターによる小沢批判ばかりが異常に目をひく。
だが、冷静になって考えてほしい。「事件」の中身は、まだほとんど何もわかっていないのだ。少なくとも公にはされていない。それなのに大マスコミが自信をもって報道しているのは、検察筋が大手メディアの記者に情報を流し、それをほとんどそのまま報道してニュースを作っているからだろう。
普通の人、あるいは普通のフリーライターが、政治家がらみ政治資金規正法がらみで実態を調べることは極めて難しい。情報を得られるのは司法記者クラブに加盟している記者だけだ(もちろん例外はあるでしょうが)。
彼らが検察幹部などから話を聞き、検事と変わりない頭の状態で記事を発信しているようだ。たまたま今回は検察だが、事件が起きれば警察の発表を流し、政治家と接触して情報を流す。政治家と頭の発想が同じ記者もたくさんいる。
もちろん、そうした公権力とそれに近い人が流す情報を記者が伝えることもあるし、ある程度はいたしかたない面もある。しかし「これおかしくないか」と立ち止まって考えることが重要だ。
◇情報を独占する記者クラブ加盟者(社)
それができないのは制度的な理由もある。記者クラブ加盟社の記者が特権的に情報を得ることが常態化しており、権力と癒着しやすいシステムが温存されているからだ。
政権交代によって、官僚支配の改善に手をつけられたことによる検察官僚の反乱もあるだろうし、いろいろなところが改革に抵抗している。それは、大手マスコミも同じなのではないか。
世の中が改革されると彼らは困る側面がある。記者クラブ開放ひとつとっても、それまでの彼らのやり方が以前のようには通用しなくなる。もっといえば大手マスコミの正社員でコイズミ時代に困った人はいない。旧体制(アンジャン・レジーム)のほうが彼らにとって都合いいのか、と私は素朴な疑問をもっている。
私は2007年ごろから「自民&大マスコミ連合軍」が人民に敵対していると主張してきた。もっと正確にいえば「保守勢力&大マスコミ連合軍」と言えるかもしれない。このなかには検察権力も入るだろう。
と思っていたところ、司法記者クラブと検察について書いているブログを発見したので紹介する。参考になると思います。
検察「魔法の杖」に踊る司法記者クラブ。
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