戦場体験を語り継ぎ、受け継ぐ集会
「戦場の記憶をどう語り継ぐか」という集会が7月25日、都内で行われた。主催は、撫順の奇蹟を受け継ぐ会、日中友好元軍人の会、不戦兵士・市民の会、関東日中平和友好会の元軍人4団体。
日中全面戦争の契機となった盧溝橋事件が起きた7月7日前後に、これらの団体は毎年同種の集会を開いてきた。
第一部の「戦場の記憶をどう語り継ぐか」では、元軍人3人が証言。そのひとり、元少年兵の猪熊徳郎氏は「爆撃でバラバラになった戦友の手足を集めて犠牲者の数を数えた」など、具体的な体験を語った。そのうえで、兵隊が抱えた「怒り、憎しみ、悲しみ、苦悩を若い人に学んでほしい」と訴えた。
第二部の「加害の記憶受け継ぐか」では、戦争体験の記録や平和活動をする20代30代の4人が登壇。それぞれが、戦争を考えるようになった契機や現在の活動を紹介した。
ここ10数年、「南京大虐殺はなかった」「従軍慰安婦は商売だった」などと喧伝する声が大きくなるなかで活動する若者に対し、年配の出席者から「今の若い人は・・と言うのやめよう。よくこれだけ頑張っている」という声も聞かれた。
「死ぬまで体験を語り続けたい」という元兵士と、それを受け継ごうという孫世代が交わる集会だった。
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