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2008年7月 2日 (水)

フジTV「とくダネ!」とミサイル着弾情報

 原発の町、福井県美浜町で警報システムが誤作動してミサイル着弾する恐れありという放送が流れた。これは大変だと大騒ぎし、治安警察国家づくりに貢献しているのがフジテレビの朝番組「特ダネ!」である。他の大マスコミも基本的には同じ。いつものことだ。

 もちろん、誤作動して、”空襲警報”を発令したのはよくない。だが、いつものように、北朝鮮の脅威、テロリストの脅威なるものを強調するものとなった。

 「特ダネ!」の司会者は、必死になって警戒システムの必要性を訴え、もしほんとうだったら、どうなっていたのか、と危機をうったえた。「50人以上が役所に問い合わせをした。問い合わせしちゃいけないんです。すぐに退避しなければ・・・。つまり、本当だったらどうするのか、というわけだ。

 ついでながら、この放送の翌日(2008年7月2日)の番組で新幹線に落書きされ、列車に遅れが生じていたことが報道された。

 この件に対し「もしテロリストが侵入したとしたらどうするのか」と司会者が発言した。治安関係アドバイサーになったほうがいいのではないか。

 21世紀になってから、日本では「北朝鮮の脅威」「テロリストの脅威」などと政府・自衛隊・警察・マスコミが宣伝して、なかば国民を脅すような状態がつづいている。現在も北海道洞爺湖サミットがらみで「テロの脅威」といえば、なんでも許され、市民の自由は大幅に制限され、警察力が強化される一方だ。

 冷静に世の移りを見ていると、権力者は、なにを材料にして国民を脅そうと考えているかがわかる。そして、どうやってマスコミを使うかも。「使う」などと考えなくても、マスコミやテレビ文化人が勝手にやってくれるので楽だろう。あるいはマスコミ側が、どうやって権力のご機嫌をとるかもある程度予測できる。

  それは、戦前戦中も基本的には同じ。このブログ「平成暗黒日記」の由来は、戦時中に書かれた「暗黒日記」。この本を読んでも、マスコミ・御用評論家・御用学者・御用記者などのほうが、一般庶民よりはるかに軍国主義と思想統制を推し進めているようすがよくわかる。

◇アメリカ軍と自衛隊の脅威

「ほんとうに北朝鮮や中国が攻めてきたらどうするんだ!?」

「アルカイダがテロをやったらどうするんだ!?」

「可能性はゼロではないじゃないか!」

 と声高に叫ぶ人もいる。私はだいたい、次のように答えている。

「はい、可能性や危険性はゼロじゃないですよね。そのとおり。警戒と準備、交渉などはそれなりに必要です。でも、日本市民にとって脅威なのは、外国軍や国際テロリストじゃなくて、残念ながら自衛隊や警察になってしまってるんです。

 だって、自衛隊の情報保全隊という組織が、年金のことを考えるグループや、イラクの写真展をやるだけの人々を「反自衛隊活動」としてスパイ活動、つまり国民を敵視していますよね。自衛隊施設の門で隊員に声をかけた新聞記者も反自衛隊活動をしたことにされてます。

 こんな秘密組織が国民を監視している自衛隊っておそろしい。それから去年2007年は、アメリカ軍基地建設に反対する人々にたいして海上自衛隊は”軍艦”を差し向けて監視しました。これって国民に銃を向けたことになります。これはすごいことです。

 そもそも第二次大戦終了後、日本国民が外国軍に被害を受けたのは、アメリカ軍によってのみです。強盗・窃盗・ひき逃げ・強姦・強姦殺人、住居侵入・食い逃げ・殺人・・・。何千件という犯罪がアメリカ兵によって引き起こされています。怖いですね、アメリカ兵って。「脅威の対象」が違うんじゃないでしょうか。

 それに、サミット反対と叫んでデモしただけで逮捕されたり、反対を表明している人が令状逮捕されてもいます。これも市民生活にとって脅威じゃないでしょうか。

 つまり、国家体制にとっての脅威と市民にとっての脅威は違う、ということです」

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