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2007年7月 4日 (水)

怒りと自由民権のゴールデンウィーク

 遅ればせながら、今年のゴールデンウィークの模様を紹介しておきたい。「4・28沖縄デー復活 安倍政権打倒行動」「4・30怒りのフリーター・メーデー」「5・3憲法集会」だ。怒りを行動に移した人たちについての報告である。

 憲法が誕生して60年の今日、日本は国家主義化が進み、戦後民主体制は最大の危機にある。その典型が自民党の新憲法草案だ。草案では、海外での戦 憲法が誕生して60年の今日、日本は国家主義化が進み、戦後民主体制は最大の危機にある。

 その典型が自民党の新憲法草案だ。草案では、海外での戦争が可能になり、政府の判断で警察活動を国軍(自衛軍)に委ねることができる旨が書かれ、軍事政権に近い体制の樹立も可能になる。

 国権主義が日本列島を覆っているかに見えるが、ここにきて自由民権派の巻き返しも活発化。ゴールデンウィーク中もさまざまな活動が行われた。

◇新宿で反政府デモ

Photo_1  まず4月28日は、東京の新宿区で「4・28沖縄デー復活 安倍政権打倒行動」が120人の参加で実行された。作家の雨宮処凛、映画監督の森達也、ジャーナリストの斎藤貴男、評論家の塩見孝也、出版プロデューサーの高須基仁の各氏ら約50人が行動を呼びかけた。

 当日は民主党の吉納昌吉議員らも参加。少数の参加とはいえ、個別の問題をとりあげるのではなく、安倍政権そのものを全面批判する街頭デモが実施された意義は大きい。

◇メーデーを抗議と連帯と反攻の日に!

 特筆すべきは4月30日の「メーデーを抗議と連帯と反攻の日に!自由と生存のメーデー07」だろう。

 フリーター、ニート、パートタイマー、働きたくても働けない心身障害者、野宿者ら市場原理主義の被害者たちが結集し、東京・新宿区の大久保区民センターで行われた。
 

 呼びかけはフリーター全般労働組合などで、昨年の4倍にあたる約420名が参加した。ほとんどが20代の若者であり、最近のデモでこれだけ若い人たちが集まるのは珍しい。

 先にあげた史上原理主義の犠牲者たちを、プレカリアートと言う。不安定な(プレカリオ)とプロレタリアートを重ねた造語だ。

 政府は、格差と貧困は「機会の不足」などと問題をすり替え、人間疎外、ふつうに生きることすら許さないシステムの不備から目をそらせようとしている。

◇福島みずほ社民党党首もデモに参加

 集会では、「それまでの仕事を辞めさせられ未経験の仕事を強いられる。薄暗い倉庫に押し込まれ、年下の男性社員に罵声を浴びせられることも・・」と訴えた東京女性ユニオン代表をはじめ、それぞれが苦しい現実を語った。

 大阪で行われた「明るい貧乏人メーデー」など、全国各地のプレカリアートの取り組みも報告された。

 駆けつけた社民党の福島瑞穂党首は「格差拡大は天然現象ではない」と政府の意図的な貧富拡大政策を批判したうえで「逮捕をふせぐため最後まで参加する」とデモ行進に参加した。
 

 路上における表現の自由を実践することもメーデーの目的のひとつ。実は、昨年のメーデーでは3名の逮捕者が出ている。

 トラックの荷台にDJが乗って音楽を流しながら行進するサウンドデモを事前に申請し、警察とも話しはついていた。ところが当日になって、荷台の上にDJが乗るのは違法だといって警察が弾圧。今年も警察が妨害するのではないかと多くの人が懸念し、昨年の4倍の参加者となったわけだ。しかし今年はサンドデモで新宿一周を成功させた。

◇昭和憲法は明治憲法に勝った

 プレカリアートの若者による新しい自由民権運動とは違う、古典的とも言える取り組みとしては、5月3日に東京の日比谷公会堂で開催された憲法集会。

 明治憲法(大日本帝国憲法)の施行は1890年。昭和憲法(民主憲法)の施行は1947年でいま現在までつづいている。だから、今の憲法のほうが長生きである。昭和憲法が明治憲法に勝ったのである。

Dsc_0032  例年になく大勢(デモは7千人)が詰め掛けた。状況は厳しいが、この集会で発言した福島瑞穂党首の言葉が印象的だった。


「世界各地で軍事政権から左翼政権が生まれている。独裁政権に報道や言論の自由はないのになぜ政権を変えられたか。その秘訣は“ささやき”だそうです。毎日となりの人にささやくのが秘訣です」

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