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2007年7月 1日 (日)

9条ネットのZAKI(ストリートミュージシャン)

 数日前、事務所で仕事をしていたら、事務所前の通りをストリートミュージシャンZAKI(ざき)の宣伝カー「流星号」が走っていた。今年一月に行なったインタビューを掲載する。

Zali0612_2

 昨年の春から、東京の銀座や新宿などの繁華街や国会周辺に、堂々たる体躯のストリート・ミュージシャンが連日のように出没している。戦争推進四法(共謀罪・教育基本法改悪・国民投票法・防衛庁省昇格法)に反対して歌い続けるZAKI(ザキ)さん(43歳)だ。このうち2法は採決されてしまったが、何がなんでも戦争に向かう流れを阻止し、歌を通して調和のエネルギーを広めたいと彼は言う。

◇路上で表現の自由を

―― 銀座の歩行者天国で、ZAKIさんの「ヘンな共謀罪」という歌が往来の人々に大変注目されているのを見ました。共謀罪の問題点がわかりやすく人に伝わりやすいですが、それだけに警察による妨害・規制も強いですね。―

Zaki

 警察官は、演奏をやめさせようとしますが、僕は「路上演奏趣意書」なる紙を用意して彼らに見せたりその場で読み上げます。その内容は、日本国憲法で保障された言論表現の自由は、他の法律や条令より上位にある、というものです。これに反論できた警察官はまだ一人もいません。

 こうして表現活動の自由を主張するのですが、決して対立のエネルギーではなく調和のエネルギーが大切だと思っています。最近は、警察官に挨拶するくらいですよ。

――昔から音楽を通して社会や政治の変革を目指していたのですか。

 高校生のころに、シンガーソングライターを目指したのが、音楽の世界に入るきっかけです。この世界に入ってからは、テレビのCM曲を作ったり、アーティストの作曲やアレンジの仕事などもしてきました。

 仕事を続けるには、当然、納得がいかないものを引き受けなければならないこともあります。いろいろ迷うこともありましたが、10年ほど前に千葉県の九十九里浜近くに家族で引越し、自給自足・有機栽培の半農半漁の暮らしをしながらの音楽活動を始めたんです。(その後、拠点を石垣島に移した)

◇自給自足のストリート・ミュージシャン

――子供もいるのに、自給はできるのですか。

 ええ、二時間ほど投網で漁をすると夫婦、子供4人が食べられるだけの収穫はあります。近くの150坪の畑は、草取りなどをすることを条件に無償で借りて、基本的な野菜は全部まかなえるんですね。  このまま大量生産・大量消費・大量廃棄をしていたら、私たちの生活が成り立たなくなることは明らかですよ。人類は物質文明に依存し過ぎ、自然界の循環系から逸脱し、壊し続けている。

 それと、僕は自然のエネルギーを受け取って心身が活性化することで生きる力が湧いて来ます。都会に長居すると元気がなくなって来ます。(笑) 運動も大事ですね。身体が息づくことで思考や行動もぐっと活性化して来ます。

  裏方だけでなく自分の歌でメッセージを伝えて行くために、3年くらい前から、弾き語り一本で音楽活動をしていくことに決めました。初心に立ち返り、ストリートライブから始めました。

 そんな中で、自分の能力を世の中に開放し、貧富関係なく道行く人々みんなが受け取れる、気に入った人が投げ銭を入れる。大変な生き方だけど、そんなストリートの人々の生き方の中に究極の分かち合いの姿を感じたんです。

 それ以来投げ銭のストリートスタイルで行くことに決めました。ふつう、資本主義のギブ・アンド・テイクで対価を求めて行動することがほとんどだと思います。それがお金に意識を縛られるせちがらい世の中にしている。

 でも、見返りは期待せず、まずはサーブ(供給、人の役に立つ)する。レシーブは結果的に後からついてくる。そしていつかその愛の連鎖は広がって行く。それを“サーブ安堵レシーブ”と表現しています。

◇郵政民営化だまし討ち選挙で開眼

 ただし、私は政治にかかわろうという気はまったくなかった。何やっても変わらないし、政治は堕落しきっていると思っていたのです。  

 しかし、そんなこと言っている場合じゃない。このままいくと平和国家が崩れ、戦争に向かってしまう。そんな危機感を持ち始めた2005年9月11日の総選挙のとき、元レバノン大使の天木直人さんの選挙を応援したのが社会変革に参加したいと思ったきっかけです。   

 さらに,政府・与党がごり押ししようとしている共謀罪の新設です。それから,子供のための教育から、国家のための教育に変える教育基本法の大改悪。これだけじゃありません。海外派兵を恒常化しようという防衛省昇格法や国民投票法という名の改憲手続法・・。めちゃくちゃな戦争推進法が吹き出してきた。

――その危機感は、4人の子供の父親であることも影響していますか。 

 それは、絶対ある。子供たちを守る、彼らの未来を守るという父親としての責任もありますね。 僕はミュージシャンだから、仲間に呼びかけて音楽で危機を訴えようとしています。「ヨロシクネっト」という有志の輪をつくり、作曲作詞しました。 

 同じ曲(世直しでヨロシクネっト)にテーマ別の歌詞をつけ、サビでは世直しとみんなの調和を歌うラップ曲です。野宿者を支援するためのバージョン、法政大学反弾圧バージョン等々それぞれに動き出しています。

――立て看板やビラ配布の自由を奪う大学当局に対して抗議する学生を弾圧している法政大学のことですね。

 ええ。最近は教育基本法改悪バージョンをもっぱら歌い続けています。

――「ヘンな共謀罪」も、「世直しでヨロシクネっト」も大変好評ですね。皮膚から染み入り、スローガンやシュプレヒコールより迫力があります。

 それは、普通の人の感覚で歌う歌詞だからだと思います。子供の世界では、イジメはあるし、大学にさえ入れればいいと強制されています。一方、教育改革と叫ぶ人たちがタウンミーティグで“やせ”“買収”をしている。みんなおかしと感覚でわかっています。

 それでも、共謀罪をはじめ、政府が戦争と統制社会のために策動していることを多くの人は知りません。わかりやすく、五感にひびく音楽で訴えていきたいです。

◇行動すれば必ず結果が出る

 ここ1年ほど街頭で歌い続け、共謀罪や教育基本法改悪に反対する人々とも出会いました。そこではっきりわかったのは、行動すれば必ずそれだけの結果が出るということです。逆に言えば、行動しないと結果は得られない。

 実際に、共謀罪に関しては、野党が共闘し、市民レベルでもあらゆる立場の人が共闘を崩さず、圧倒的な巨大与党が存在しているのにいまだに成立していません。教育基本法も、成立はしたけど最後まで抵抗できました。  反対に、防衛庁の省昇格法案は、すんなりと通過してしまった。連日国会周辺に駆けつけているけれど、防衛省問題を全面に掲げる座り込み運動やグループに会ったことがありません。だから、すんなりと通過してしまったのではないでしょうか。

 今年は統一地方選も参院選もありますから、選挙協力も含めて、なんとかして野党に共闘してもらいたいです。市民レベルではさまざまな人々がすでに共闘しているのですから。「こちらに来てください」じゃだめで、自分から他者・他団体のところに応援に行くのです。

※その後、「9条ネット」から全国比代表区に出馬することに決めた。

 これからは、インターネットと街頭で、わかりやすく戦争推進への動きに反対していきたい。以前、宗派を超えた仏教者が集まった場所で「サウンドコラージュ・世界中みんな幸せになる」というのを演ったことがあります。同じ曲で歌詞を変えて歌う「世直しでヨロシクネっト」と逆に、「みんな幸せになる・・・」と同じ歌詞とメロディーを繰り返し歌っていくのです。

  自分にいやなことをする相手の幸せも願い、対立でなく自分自身がまず変わり、周囲も変わる。どんな立場の人でも来るものは拒まず、去るものは追わず。対立のエネルギーから調和のエネルギーへ。これが私の活動のキーワードです。

 ZAKI(ざき) 1963年生まれ。自給自足・半農半漁のミュージシャン。CM曲、SMAPの作曲などを手がけ、現在は街頭での弾き語りで活躍する。共謀罪反対や教育基本法改悪を音楽活動で担っている。自身の体験をもとに、「自然派 鬱の治し方」(仮題)を近く出版。ブログ「野生化の時代」では、曲を無料でダウンロードできる。9条ネット、比例代表で参院選に出馬予定

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受信: 2007年7月 3日 (火) 22時30分

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