小さな勝利 共謀罪、今国会見送り
国会最終日の12月19日、共謀罪の審議が行われず、与党は強行採決できなかった。圧倒的多数の与党が存在し、治安管理・監視化が進む社会のなかで成立を阻止できたことは、勝利といえる。治安法が10回の国会審議を経て成立できなかったのは、歴史上初めてではないかという声もある。
過去の議会史を正確に調べなければならないが、治安法が10回も国会に上程されて成立しなかったのは、史上初ではないか。
しかも圧倒的に巨大な与党が誕生しているにもかかわらずだ。
その理由は、まず共謀罪の中身そのものがデタラメであること。インターネット上で批判の的となっていたことが大きい。さらに、春から毎日国会周辺で座り込み、ハンガーストライキ、集会などが行われていたことも大きいだろう。
さらに、この法案阻止に関しては、民主党・共産党・社民党・国民新党の野党が結束をくずさなかった。つまり、院内と院外の動きが一致していた。
与党としては、最重要法案の教育基本法改定と防衛省昇格のための法案を通すために混乱を避けたこともあるだろう。
教育基本法と防衛省昇格法案が成立してしまったことは極めて重大だが、共謀罪法案を採決させなかったことは、今後の社会・政治運動、自由民権運動にとって大きな財産になるはずである。
年明けの通常国会で、ぜひとも廃案にしたい。
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